事業内容と研究開発Business content
連続フロー合成は、管型反応器に原料を連続的に供給し、混合・反応させる化学合成法で、従来から用いられているバッチ式製造法と比較して省エネルギー・低環境負荷など環境に配慮した持続可能な製造プロセスとして注目されております。加えて、危険な化合物や毒性の高い物質を容易に取り扱え、精密な反応制御が可能であり、高い生産性も期待できるなど、医薬原薬・中間体の合成においても多くのメリット・特徴があります。
当社では、いわゆる基幹5反応に代表される酸化反応、還元反応、エステル化反応等をフロー合成に適用し、固体触媒、光反応等の新しい技術を積極的に取り入れ、フロー合成技術の特徴を最大限に活かした医薬原薬・中間体の連続合成化に取り組んでおります。またこれらの取り組みの中で、自社内での技術開発に留まらず、大学との共同研究等も積極的に行い、本技術開発を加速化し、早期実用化を目指しております。
保有設備
反応用装置
精製装置
分析装置
フロー合成技術
実例 (1) 水素化反応
ニトロ基の水素化反応において高い生産効率を示す新規金属触媒を開発し、連続フロー合成へ適用し、従来の市販金属触媒と比較して反応効率を飛躍的に向上させる事が出来ました。当社ではお客様のニーズに応じた高性能な触媒の開発や検討を実施することが可能です。
実例 (2) 位置選択的な光臭素化反応
フロー反応器での光照射条件にて、ベンジル位および芳香環の臭素化を綿密に制御し、高位置選択的かつ高収率・高生産性でのベンジル位光臭素化反応を達成いたしました。
フロー合成 実装例
キロラボ設備
高温・高圧反応が可能なハステロイ製コイル式リアクターを実装いたしました。年間トンスケールでの合成が可能です。
触媒耐久性評価装置
当社で開発したフロー合成用の固定化触媒評価のため、触媒耐久性評価装置を実験室内に実装いたしました。同装置はコンピューターにて条件を一括制御しており、水素を使用した反応を無人運転による24時間、365日稼働での耐久性評価が可能です。
触媒耐久性評価装置(実際の写真)